第7回日本脳神経血管内治療学会近畿地方会学術集会/会長
佐藤 徹
今世紀最大のpandemicにより1年延期となりましたが、この度第7回日本脳神経血管内治療学会近畿地方会を主催させていただくこととなりました。本邦の中でも脳血管内治療の発展において常にリードしてきた近畿地方での地方会会長を務めることを非常に光栄に存じます。
例年同様、第80回日本脳神経外科学会近畿支部学術集会と同時開催となりますが、学術集会長である兵庫医科大学脳神経外科 吉村紳一主任教授に多大なるご指導ご助力を賜り、本会の主たる参加者である脳神経血管内治療専門医および専攻医の皆様にとって役立つ内容となるようにプログラムを企画いたしました。
現在の脳血管内治療の二つの柱、ともいえる急性期脳梗塞に対する血栓回収と脳動脈瘤治療については教育セミナー、ランチョンセミナーでその現状と今後の展望がうかがえるようにしております。特にデバイスの進歩が著しい脳動脈瘤治療の分野においては、機器の使い分け、安全性と永続性の担保という観点からの講演を近畿地方会に所属する新進気鋭の指導医の先生方を中心にお願いしております。
また、日本脳神経外科学会近畿支部学術集会との合同セッションでは分岐部動脈瘤の治療に照準をあてて、新規デバイスの登場により適応拡大が見込まれる脳血管内治療と根治性の観点からは優位に立っていると考えられる直達手術の双方のpros and consについて、expertの講演と症例検討を通じて理解を深めていただければ、と考えております。
無論、会員からの演題発表にもっとも長い時間を割いております。演題登録期間は短いですが、ぜひ多くの演題応募をお願い申し上げます。
COVID-19の蔓延がまだ完全に終息していない状況であり、開催形態については吉村学術集会長とも協議の上、ハイブリッド形式としました。会場を満杯にしての熱気あふれる討論とはいきませんが、本会を通じ、脳血管内治療の普及に貢献できることを心より祈念しております。何卒よろしくお願い申し上げます。